
デジタル時代を勝ち抜くAWSコンテナサービス入門

コンテナとは何か 導入メリット
コンテナとは、アプリケーション(ソフトウェア)を動作させるために必要な実行環境を、独立して実行できる仮想化技術のことです。
なぜコンテナが注目されているのか
ソフトウェア開発では、昔から大きな課題がありました。開発者のパソコンでは動くのに、本番環境では動かないというトラブルが発生しやすく、さらにアプリケーションを動かすために必要な様々なソフトウェアの管理も複雑でした。コンテナは、アプリケーションと、それを動かすために必要なものを一つの箱(仮想環境)にまとめることで、これらの問題を解決してくれます。
昨今、仮想化技術を活用したシステム開発や、大規模システムを各パーツに分けて開発する手法が増えています。コンテナは、このような新しい開発方法を実現するための、重要な技術の一つです。
コンテナを導入するメリット
コンテナを導入する最大のメリットは、環境の一貫性を保てることです。開発環境から本番環境まで、同じ実行環境を保証することで、「開発環境では動いたのに本番環境では動かない」という問題を防ぐことができます。
また、コンテナは従来の仮想マシンと比べてとても軽いのが特徴です。その軽さにより、同じサーバー上でより多くのアプリケーションを動かすことができ、結果的にコストを抑えることができます。
次に、開発からリリースまでの作業が楽になります。テストや公開作業を自動化しやすいため、開発者はプログラムを書くことに集中できます。
さらに、サービスの利用者が増えたり減ったりしても柔軟に対応できます。例えば、アクセスが増えてきたらコンテナを追加し、減ってきたら削除するといった調整が簡単にできます。これにより、必要な時に必要なだけリソースを使うことができ、無駄なコストを抑えることができます。
AWSコンテナサービスの種類
ここで、AWSが提供するコンテナサービスについて解説します。
AWSコンテナサービスの特徴
まず、AWSコンテナサービスは、システムの安定性と拡張性が高いのが特徴です。つまり、システムが止まりにくく、利用者が増えても柔軟に対応できます。
また、AWSの他のサービスと簡単に連携できるため、システムの状態を監視したり、動作の記録を取ったり、セキュリティ対策を行ったりすることが簡単にできます。
さらに、使った分だけ支払う料金システムなので、コストを効率よく管理できます。例えば、アクセスが多い時期は多めに使い、少ない時期は抑えめに使うといった調整が可能です。つまり、無駄なコストがかかりにくい仕組みになっています。
主なコンテナサービスの種類
AWSは、コンテナを使ってアプリケーションを動かしたり管理したりするための、様々な便利なサービスを提供しています。
1.Amazon ECS (Elastic Container Service)
- AWSが提供する独自のコンテナオーケストレーションサービス
- シンプルで使いやすく、他のAWSサービスとの統合が容易
2.Amazon EKS (Elastic Kubernetes Service)
- Kubernetesのマネージドサービス
- オープンソースのKubernetesとの互換性を維持
3.AWS Fargate
- サーバーレスのコンテナ実行環境
- インフラストラクチャの管理が不要
運用に必要な関連サービス
コンテナの効果的な運用には、複数のAWSサービスを組み合わせて使用します。
- Amazon ECR:コンテナイメージのレジストリ
- AWS CloudWatch:監視とログ管理
- AAWS IAM:セキュリティとアクセス制御
- Application Load Balancer:トラフィック分散
- AWS VPC:ネットワーク環境の構築
- AWS CloudFormation:インフラのコード管理
これらのAWSサービスをうまく組み合わせることで、安全で効率の良いコンテナの実行環境を作り、運用することができます。
また、これらのサービスはすべて、AWSの管理画面やコマンドを使って一元的に操作できます。簡単に管理できることで、開発者は本来の仕事であるプログラム開発に集中でき、作業の効率が上がります。
AWSコンテナについて学ぶ方法
それでは、AWSコンテナについてのスキルはどのように身につければよいのでしょうか。
公式リソースで学ぶ
まず、AWS公式が提供している認定資格の取得を目指すのが効果的です。AWS認定クラウドプラクティショナーは基礎的な知識を、SysOpsアドミニストレーターやソリューションアーキテクトの資格ではより専門的な知識を体系的に学ぶことができます。
また、AWSが提供している無料の学習プラットフォーム「AWS Skill Builder」も活用できます。ここでは、コンテナ技術に関する様々なコースが用意されており、自分のペースで学習を進めることができます。
書籍で学ぶ
書籍「AWSコンテナ設計・構築[本格]入門」では、AWSのコンテナサービスの基礎から実践的な運用方法まで学ぶことができます。また、「Docker/Kubernetes 実践コンテナ開発入門」でも、コンテナ技術の基礎からAWSやその他クラウドサービスでの活用まで、幅広く解説されています。
研修で学ぶ
アスリーブレインズでは、AWSコンテナに関する実践的な研修プログラムを提供しています。実務経験豊富な講師による、現場で即活用できるスキルの習得が可能です。
アスリーブレインズ AWSコンテナ入門研修
コース概要
研修では、コンテナ技術の概要から構造、様々なユースケース、さらにAWSでの実践的な利用方法までを体系的に学習します。Amazon ECSを使用したシステム基盤の構築演習を通じて、コンテナの基礎から実践的スキルまで習得していただきます。
到達目標
- コンテナ技術の基本的な知識を深める
- AWSで利用できるコンテナ環境について知識を習得する
- Amazon ECSを使用してシステム基盤を構築できる
対象者
AWS認定クラウドプラクティショナーと同等の知識をお持ちの方
- コンテナの基本的な知識やスキルを学びたい方
- AWSのコンテナサービスの基礎を習得し、業務での環境構築に役立てたい方
- Amazon ECSの実践的な活用技術を身に付けたい方
内容
【コンテナ概要】
・コンテナとは
・コンテナオーケストレータとは
・クラウドにおけるコンテナサービス
【Amazon ECS】
・Amazon ECSとは
・Amazon ECS のユースケース
・Amazon ECS の構成例
【Amazon Fargate】
・Amazon Fargateとは
・Amazon ECSとFargateの関係性
・サーバレスとコンテナの違い
【Amazon ECSのハンズオン】
・構成概要
・ネットワークの構築
・アプリケーションの作成
・アプリケーションのデプロイ
・コンテナの構築
・コンテナオーケストレータによる管理
・セキュリティ構築
・可用性の向上
開講日時
1社様向け研修の開催を承ります。開催日程・受講人数・場所・内容アレンジなどお客様のご要望に応じたご提案が可能です。
研修詳細はこちら
AWSコンテナ入門
AWSコンテナ入門 講師紹介
「AWSコンテナ入門」を担当する講師の、プロフィールとメッセージをご紹介します。
プロフィール
大学卒業後、大手学習塾業界で数年間の教育経験を積んだ後、IT業界に転身し、SEとして数年間の実務経験を積みました。その後、講師兼エンジニアとしての知識とスキルを活かし、新入社員や中途社員向けのIT基礎研修、およびキャリアチェンジを目的としたミドル・シニア向けのインフラ研修を担当しています。
メッセージ
研修では、「コンテナ」などの身近でない技術を受講者が理解しやすいよう、食事や娯楽など身近なものに例えて説明しています。また、演習では単にテキストに従うのではなく、コマンドや操作の意味をしっかりと説明し、内容理解を重視した実践的な操作演習を行っています。
AWSコンテナ入門 お客様の声
これまでに多くの方が、アスリーブレインズの「AWSコンテナ研修」を受講されています。受講された方の感想の一部をご紹介します。
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◎コンテナ技術の基礎から実践までを、分かりやすく学べる内容でした。独学では限界があるため、講師の解説や演習の指導が非常に効果的でした。プロフェッショナルな講師の指導を受けることで、より深い理解が得られました。 |
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◎クラウドとコンテナ技術の基本から学べる研修で、自分の知識が格段に深まりました。特にユースケースの紹介が実践的で、今後の業務に大いに役立つと感じました。受講して本当に良かったです。 |
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◎これまで曖昧だったコンテナ技術の理解が、この研修で一気にクリアになりました。実際の操作を交えた演習が非常に助かり、AWS環境でのシステム構築にも自信がつきました。 |
まとめ
次世代のアプリケーション開発を支える、AWSコンテナ技術。これが現代のIT戦略において重要な要素となっています。アスリーブレインズのAWSコンテナ研修では、実践的なハンズオンを通じて、コンテナの基礎知識からAmazon ECSを使用したシステム構築まで、現場で必要なスキルを体系的に学ぶことができます。ビジネスの成長を加速させるコンテナ技術の活用に向けて、まずはご相談ください。
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