マーケティングDXとは|推進する際のポイントや企業課題まで


マーケティングのプロセスをDX化し、そこで得られたデータを活用して新たな製品・サービスを生み出し、企業の競争優位性を保つことをマーケティングDXと言います。この記事では、マーケティングDXに取り組むメリット、推進する際のポイント、そして企業が抱える課題について詳しく解説します。
マーケティングDXとは


 
そもそも「DX」とは、企業がデジタル技術を用いて、新たな製品・サービスの開発や、業務プロセスの改善を実行するなどして、市場における競合優位性を保つことを指す言葉です。
今回ご紹介する「マーケティングDX」は、マーケティングのプロセス全体をデジタル化し、企業の変革を推し進めることを言います。

デジタルマーケティングとの違い

マーケティングDXとしばしば混同される言葉に「デジタルマーケティング」があります。これは、SNSやアプリ、Webサイトなどを活用して進めるマーケティング手法のことを言います。
マーケティングDXは、根本的な企業課題を解決するために使われる手法であるため、影響する「範囲」が違うと言えます。

マーケティングDXはなぜ注目されているか

経済産業省が平成30年に発表した「DXレポート」において、企業がDXの推進課題を解消できず、DXが実現しない場合、2025年以降最大12兆円(年間)の経済損失が生じる可能性を示唆しています。これを「2025年の崖」と言います。
近年さまざまなデジタル化が加速しているなか、DX化を推し進めず、自社の顧客データなどを有効活用できなければ、ビジネス上の大きな機会損失に繋がります。そのため、企業もマーケティングDXなどの取り組みに注力しているのです。

【出典】DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開〜/経済産業省
 https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html
 

マーケティングDXに取り組むメリット


 
では、マーケティングDXに取り組む具体的なメリットを見てみましょう。

生産性向上

一つは、生産性の向上です。マーケティングプロセスがDX化されることにより、それまで手作業などで行われていたデータ収集やその処理、分析等が効率化されます。これにより、人間は人間にしかできないコア業務に集中できるようになります。

データに基づいた判断が可能

DX化により、あらゆるプロセスを定量的に把握することができます。それらのデータを分析することで、個人の意見に左右されることなく、さまざまなシーンにおいて客観的な視点での判断が可能となります。また「数字」という、誰にも分かりやすい物差しを用いるため、情報共有もスムーズとなります。

新たなサービスが生まれる

消費者ニーズが多様化する現代において、新規事業開発は企業にとって必要不可欠です。
マーケティングDXによって、顧客データを正しく獲得することにより、自社の強みや弱み、市場での立ち位置などを把握しやすくなります。それが、新たな製品やサービスを開発する根拠となり、新規事業開発もスムーズに進められるようになります。

 

マーケティングDXのポイント


マーケティングDXは、どのように進めるとよいのでしょうか。

ゴールを明確にする

目標やゴールの明確化です。まずはフレームワーク等を使って、現状を把握します。その上で、内部環境、外部環境の未来を想定し、マーケティングDXのゴールを設定します。この時に、その状態を定量的・定性的どちらの形でも明確にしておくことが大事です。
誰にも分かりやすい形にすることで、プロジェクトに関わるメンバーのみならず、他の社員やステークホルダーにも企業のビジョンを示すことができます。

ツールを導入する

DX化を進めるのであれば、ITツールの導入は不可欠です。
また、マーケティングDXにはデータ活用が必要であるため、部署ごとに違うツールを使うのではなく、全社で同じものを利用するのが理想の形です。難しい場合は、異なるシステム間でデータを連携できるか確認しましょう。

経営層がコミットする

マーケティングDXを進める上で重要なのは、経営者をはじめ経営層がそのプロジェクトにコミットすることです。
マーケティングDXは一つの部署で完結するのではなく、企業全体を横断して取り組むケースも多くあります。その際に、経営者がしっかりとしたビジョンを持ってそれを発信し、先頭に立って旗を振ることで、そのプロジェクトを成功に導くことができます。

 

マーケティングDXの推進課題


マーケティングDXには、企業内で起こりがちないくつかの推進課題があります。

利益相反

マーケティングDXは全社で取り組むケースも多いとご紹介しましたが、社内にはさまざまな立場の人がいます。マーケティングDXを推進することにより、中には大きく利益を損なう人が出てくる可能性があります。つまり、この施策を望まない社員が存在することにより、そのプロセスを阻害する要因になりかねません。やはり、目的を明確にし、全社のバランスをとりながら、経営者がしっかりと舵を取る必要があると言えます。

人材不足

国として大きな課題感を持っているのが、IT人材不足です。国の試算(高位シナリオ)によると、2030年に約79万人のIT人材が不足すると予測されています。マーケティングDXには、ITに精通した人材が必要不可欠です。しかし、この人手不足の中、新たに採用することは困難を極めます。近年では、企業内でIT人材を育成する動きが加速しています。

また、マーケティング知識は専門部署だけが理解していればよいという時代は終わりました。例えば、技術部門・製造部門・営業部門・管理部門の所属であっても、IT知識を持ち、それを活用できなければ、全社的なDXを進めることはできません。最終的に、新たな製品・サービスの開発にも繋がりません。マーケティングDXにおいて、IT人材の育成は一つの鍵であると言えます。

【出典】IT人材需給に関する調査/経済産業省 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf

アスリーブレインズ 研修の特徴

 

アスリーブレインズでは、マーケティングの基礎を学び、DX化や新たなサービスづくりの際にそのスキルをどう活かすかを学べる実践的な研修をご用意しています。ここでは、アスリーブレインズが提供する研修の特徴についてご紹介します。

特徴①現場に即した研修を開発

アスリーブレインズは、独立系SIerである株式会社ディ・アイ・システムの 100%グループ会社です。グループ内には現役の開発エンジニアが多数在籍しているため、現場に即した研修を開発・提供しています。さらに、研修と現場のギャップを常に把握し、内容をブラッシュアップし続けています。

特徴②エンジニア経験が豊富な講師が指導

エンジニアとしての経験が豊富な講師も、多数在籍しています。現場での経験談を盛り込んだ、分かりやすい講義に定評があります。理解が難しい部分については、実際の事例を交えて解説します。マニュアルを読むだけでは身につけることができない、現場の業務に直結するスキルを提供しています。

特徴③お客様に合わせたオーダーメイドの研修設計が得意

アスリーブレインズは、お客様の業界や個別の状況に合わせたオーダーメイドの研修(カスタマイズ研修)の設計が得意です。現状の課題をヒアリングし、その解決に向けて、一緒に研修を作り込んでいくことも可能です。

 

まとめ

いかがでしたか?変化が激しく、顧客ニーズが多様化した現代において、マーケティングDXは企業優位性を保つために必要不可欠な取り組みとなっています。
アスリーブレインズでは、マーケティングの基礎を学び、DX化や新たなサービスづくりの際にそのスキルをどう活かすかを学べる実践的な研修をご用意しています。ぜひ一度、ご相談ください。

   

   

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