Microsoft Power Platformでビジネスを加速しよう


アプリ開発やワークフローの自動化などをローコードで実現できる「Microsoft Power Platform」。本記事では、Microsoft Power Platformを構成する5つのツールでできることや、導入によって得られる効果・メリットについて解説します。
Microsoft Power Platformとは


 
Microsoft Power Platformは、Microsoft社が提供する法人向けクラウドサービスです。業務のIT化やDX推進に役立つプラットフォームとして注目されており、多くの企業で導入が進んでいます。

まずは、Microsoft Power Platformの概要から見ていきましょう。
 

5種類のローコード開発ツールの総称

Microsoft Power Platformは、ローコード/ノーコードでアプリ開発やビッグデータ解析などを実現できる統合プラットフォームです。「Power BI」や「Power Apps」など5種類のツールで構成されており、高度なコーディングの知識や経験がない非エンジニアでもITを活用したイノベーションを推進することができます。

また、Microsoft 365やAzureなど他のMicrosoft製品と連携することで、より強力なアプリケーションを構築することも可能です。

Microsoft Power Platformは世界各国で利用されており、導入企業は約22万社、月間利用者数は3,300万人以上にのぼります。
 

5つのツールの機能・活用方法


 
Microsoft Power Platformを構成する5つのツールについて、それぞれ詳しく説明します。
 

Power BI

Power BIは、データの収集・分析・可視化を支援するBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールです。具体的には、以下のようなことをプログラミング不要(ノーコード)で処理できるようになります。
 

  • 多様なデータソースからデータを収集
  • データの変換・統合・分析
  • 視覚的にわかりやすいレポートを作成
  • 作成したレポートの共有
  • レポートを定期的に自動更新

 
Excelと同じような操作感でビッグデータを解析することも可能です。売上分析や在庫管理、マーケティング分析など幅広い用途に活用でき、スピーディな意思決定を後押しします。
   

Power Apps

Power Appsは、ローコードでアプリケーションを開発できるツールです。PowerPointのような操作感とExcelと同じような関数を入力するだけで、複雑な業務プロセスにも対応する業務アプリを作成できます。さまざまなデータソースと連携してデータを集約・統合することも可能です。また、Power Appsで作成したアプリはスマートフォンやタブレットなど端末を問わず使用できるため、外出先や出張先でも活用できます。
   

Power Automate

Power Automateは、業務プロセスを自動化するRPAツールです。既存の自動ワークフロー作成ツール「Microsoft Flow」にRPA機能を追加して2020年4月にリリースされました。

Power Automateは、キーボードやマウスの操作・処理を記録することでルーティンワークの自動化を実現します。500種類以上のコネクタが用意されており、Microsoft製品や外部のサービス・アプリケーションと容易に連携することが可能です。また、一般的な定型業務に関するテンプレートも豊富で、例えば「メールの添付ファイルを特定のフォルダに保存する」といった日常的なタスクをすぐに自動化できます。
 

Power Virtual Agents

Power Virtual Agentsは、ローコードでチャットボットを作成できるツールです。キーワードと回答を設定することで、入力された質問内容と関連のある回答を抽出して自動的に返信してくれます。顧客からの問い合わせに24時間365日対応できるようになるため、担当者の負担軽減やサービス向上につながります。

また、Power Virtual AgentsはMicrosoft Teams内で使用することも可能で、社内向けヘルプデスクとしての有用性も高いです。一般的なチャットボットとは異なり、自然言語処理による自己学習型AIであるため、時間経過と共に精度が向上する点も大きな特徴です。
 

Power Pages

Power Pagesは、ビジネス向けのWebサイトをローコードで作成できるツールです。Microsoft Power Platformの5番目のツールとして2022年10月にリリースされたもので、既存のサイト作成ツール「Power Apps Portals」の後継として位置づけられています。
  

Power Pagesには以下のような多彩なテンプレートが用意されており、ニーズに合ったWebサイトをスピーディに作成することができます。
 

  • スターター向けの基本テンプレート
  • 会議のスケジュール設定・管理用のテンプレート
  • アプリケーション処理テンプレート(許可申請ページなど)
  • プログラム登録テンプレート(ユーザー登録ページなど)
  • よくあるご質問テンプレート(FAQページなど)

 

大きな導入効果が得られるPower Platform


 
Microsoft Power Platformを導入・活用することで、以下のような効果やメリットが得られます。
 

  • データ活用の推進
  • 業務自動化による生産性向上
  • 開発コストの削減
  • 内製化の実現・DX推進

 
ひとつずつ見ていきましょう。
 

データ活用の推進

経営におけるよくある課題は、意思決定に必要なデータが社内に分散していて充分に活用できていないことです。部署ごとに異なるシステムを導入している場合、各データを収集するだけで多くの工数を要してしまいます。

多様なデータソースに連携可能なMicrosoft Power Platformであれば、クラウドやオンプレミスのシステムに蓄積された多様なデータを迅速に統合・分析してリアルタイムに共有できます。膨大なデータを活用するアプリもローコードで開発できるため、スピーディかつ精度の高い意思決定を後押しします。
 

業務自動化による生産性向上

Microsoft Power Platformを活用すると、定型的な業務やデータ管理・分析業務を自動化して人手による作業を大幅に削減することができます。業務プロセスを簡略化できるため、担当者のリソースをより生産性の高い業務に振り分けられるようになります。また、多くのタスクを自動化することでヒューマンエラーの削減にもつながります。
 

開発コストの削減

業務自動化を実現するシステムを一から開発するとなると、費用・時間を含めて多大なコストがかかります。高度なIT技術をもつシステムエンジニアやプログラマーを雇用する必要もあります。Microsoft Power Platformを導入すれば、ITの専門知識がない人でもローコードで業務アプリを作成できるようになるため、開発コストを大幅に削減することができます。
 

内製化の実現・DX推進

一般的に、アプリ開発やRPAの導入は外部業者に依頼することが多いですが、Microsoft Power Platformを活用すれば内製化が可能になります。IT人材が不足している企業でも、業務を効率化するアプリの開発や、ワークフローの自動化などを実現できるようになるため、社内のリソースだけでDXを推進することが可能です。
 

まとめ

Microsoft Power Platformは世界各国の企業約22万社が導入し、国内でも普及が進んでいます。いち早く導入した企業では、業務改善アプリの開発や定型業務の自動化などによりDXを着実に前進させているため、導入有無によって競争力に差が出始めています。

先日アスリーブレインズは、Microsoft Power Platformに関する研修をリリースしました。業務自動化やDXの内製化を実現したい場合は、Microsoft Power Platformの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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