新規事業開発とは|開発ステップから必要スキルまで



 
環境の変化が激しく「VUCA時代」とも呼ばれる昨今。消費者のニーズも多様化するなかで、企業の競争力を保つためには「新規事業開発」が必要不可欠となっています。この記事では、新規事業開発を進めるための正しいステップ、有効なフレームワーク、新規事業開発に必要なスキル等について詳しく解説します。
新規事業開発とは何か


 
新規事業開発とは、その名の通りゼロから新たに事業を立ち上げることを言います。新規事業開発を進めることで、時代にマッチした消費者ニーズに応えることができ、継続的に企業の競争力を強化できます。

新規事業開発はなぜ注目されているか

現代はVUCA時代とも呼ばれ、企業を取り巻く環境は常に変化しています。消費者のニーズは多様化しており、これまでのように一つの事業だけで長期的に安定した収益を得ることが難しくなっています。新規事業開発に取り組むことにより、複数の収益源を持つことができ、リスクヘッジに繋がります。「既存の事業が成熟しており成長が見込めない」「競合が現れ市場を奪われている」「市場が衰退している」などの課題がある企業は、新規事業開発に取り組むべきフェーズであると言えます。

また、新規事業に携わることで社員の大きな成長も見込めます。企業によっては、次世代リーダー育成の目的を持って、新規事業開発を進めるケースもあります。

新規事業開発の取り組み

2022年の東京商工会議所 中小企業委員会の調査「中小企業の経営課題に関するアンケート調査結果」を見てみましょう。23区内の中小企業・小規模企業(回答数1,305社)に対し「コロナ以降の新たな取り組み状況(複数回答可)」を聞いたところ、

◎新製品・新サービス開発…31.6%
◎人材の採用・開発・教育の強化…29.7%
◎業務プロセスの見直し…22.5%

が上位となっています。新規事業開発が多くの企業で推進されていることが分かります。また「実施した取り組みのうち、売上や収益などの成果につながった割合」という問いでは、「新製品・新サービス開発」が40.1%となっており、しっかりと結果が出ている事例が多いことも見えてきました。

【出典】中小企業の経営課題に関するアンケート調査結果/東京商工会議所
 https://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1032659

新規事業開発を進めるためのステップとコツ


 
それでは、新規事業開発をどのように進めれば良いのでしょうか。

目的とゴールを明確にする

まず、新規事業開発の目的は何なのかを明確にします。自社の経営理念やビジョンなどから紐づけて、新規事業開発を進めるための目的とゴールを具体的に設定します。これが明確でないと、プロジェクト推進中に目的がブレたり、メンバー間の意思疎通がうまくいかなかったりと、その推進に支障をきたしてしまいます。

市場調査とペルソナ設定

目的が決まれば、次は市場調査です。特に、自社の得意分野ではない市場に参入する場合には、過去の市場の様子から今後想定される動きまで、綿密な分析が必要です。市場が分かれば、自ずとその事業のターゲットも見えてきます。
年齢、性別など漠然としたものではなく、職業、給与、休日の過ごし方、趣味など、ターゲットを「ひとりの人」と捉え、しっかりペルソナを設定しましょう。そうすれば、「この事業を展開した際、ペルソナはどう動くか」など、より具体的にアイデアを検討することができます。

社内体制を構築する

新規事業開発に対し、社内のリソースをどこまで割くか、という点も検討すべきです。新規事業開発には、規模によりますがそれなりの資金と人材が必要です。
特に、新規事業を進める上で「人材」に課題を感じる企業は多いと言われています。そもそもプロジェクトを牽引できる人材がいない、新たな市場に飛び込むようなチャレンジングな人材がいないなどが挙げられます。新規事業開発には、それに適したチームづくりも欠かせないのです。

アイデア出し

目的やターゲットが決まったら、アイデア出しに進みます。ここで大切なのは、既存の事業に縛られないということです。フラットな視点でブレストを実施し、その中で可能性のありそうな複数のアイデアをブラッシュアップします。
アイデアが決まったら、それを計画に落とし込みます。一度仮説を立てて検証するなどのステップを踏むと、より確度の高い事業に近づけることができます。

PDCAサイクルを回す

計画ができたら、実行し、それを評価し改善するというPDCAサイクルを回します。特に重要なのは「評価」の部分です。もし計画とは違う状況になった場合は、その理由を徹底的に分析します。その上で、改善策を立案し、再び実行するということを繰り返します。
ここで大切なのは、最初から完璧を求めないことです。チャレンジしてみるという姿勢で、まずは実行してみるという柔軟さも必要です。そうすれば、スピーディーにPDCAを回すことができ、新規事業のスタートに素早く到達できます。

新規事業開発に活用できるフレームワーク


 
新規事業開発には、既存のフレームワークの活用も有効です。

フレームワークを活用するメリット

フレームワークには、事業を検討する際に必要な要素があらかじめ定められています。そのため、情報の「抜け漏れ」を防ぐことができます。また、既にある「型」を利用することによって、ゼロから検討するよりもはるかに効率的、かつ短時間で進めることができます。

活用できるフレームワークの例

ここで、新規事業開発に有効なフレームワークをいくつかご紹介します。

3C分析

新規事業開発やマーケティングについて検討する際、自社のCustomer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合企業)の3つのCを用いて分析する手法です。

SWOT分析

社内の環境要因を、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの要素に分けて分析する手法です。それぞれ、「内部環境」「外部環境」に分けて検討します。

ポジショニングマップ

参入市場において、ユーザーが商品を購入する時にポイントとなる要素を「縦軸」「横軸」に置き、そこに自社と競合を配置して、位置付けをマッピングする分析手法です。
 

新規事業開発に必要なスキル


 
新規事業開発を進める上で、必要なスキルを見てみましょう。

必要なスキル

新規事業開発には最低限、以下のようなスキルが必要だと言われています。

◎情報収集能力
◎ロジカルシンキング
◎プレゼン能力
◎マネジメントスキル

しかし、これらのスキルだけでは新規事業を成功に導くことはできません。

◎ビジネスモデル、マーケティングの基礎知識
◎顧客視点でのニーズの分析力
◎環境分析(3C分析など)の理解
◎市場・顧客・競合への理解

など、より経営やマーケティングの視点を持てるような知識やスキルが求められています。

【参考】ビジネスを変革するマーケティングDX研修/アスリーブレインズ株式会社
 https://a3-brains.co.jp/course/?cd=OP032

アスリーブレインズ 研修の特徴


 
アスリーブレインズでは、マーケティング知識を基盤に、勝ち筋のある事業を構想するための研修をご用意しています。ここでは、アスリーブレインズが提供する研修の特徴についてご紹介します。

特徴①現場に即した研修を開発

アスリーブレインズは、独立系SIerである株式会社ディ・アイ・システムの100%グループ会社です。グループ内には現役の開発エンジニアが多数在籍しているため、現場に即した研修を開発・提供しています。さらに、研修と現場のギャップを常に把握し、内容をブラッシュアップし続けています。

特徴②エンジニア経験が豊富な講師が指導

エンジニアとしての経験が豊富な講師も、多数在籍しています。現場での経験談を盛り込んだ、分かりやすい講義に定評があります。理解が難しい部分については、実際の事例を交えて解説します。マニュアルを読むだけでは身につけることができない、現場の業務に直結するスキルを提供しています。

特徴③お客様に合わせたオーダーメイドの研修設計が得意

アスリーブレインズは、お客様の業界や個別の状況に合わせたオーダーメイドの研修(カスタマイズ研修)の設計が得意です。現状の課題をヒアリングし、その解決に向けて、一緒に研修を作り込んでいくことも可能です。
 

まとめ


 
いかがでしたか?社内で新規事業開発を進めるためには、経営やマーケティングのスキルや視点が必要不可欠となっています。
アスリーブレインズでは、マーケティング知識を基盤に、勝ち筋のある事業を構想するための具体的な方法を学べる研修をご用意しています。ぜひ一度、ご相談ください。

   

   

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