研修の組み立て方|研修設計のステップから研修における課題まで


 

社内研修について「社員に負担がかかる」「教えられる人材がいない」などのお悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。この記事では、企業が抱える研修課題から、社内研修の組み立て方まで詳しく解説します。また、アスリーブレインズが提供する、一社向けカスタマイズ研修などの特徴についてもご紹介します。
企業の人材育成課題とは

 

まず、昨今の日本企業の人材育成課題について見ていきましょう。

企業の経営課題

日本能率協会の調査「日本企業の経営課題2022」(回答数:689社)を見てみましょう。各企業に「現在の経営課題」について質問したところ、

 

◎収益性向上…43.4%
◎人材の強化(採用・育成・多様化への対応)…41.1%
◎売り上げ・シェア拡大…35.1%
 
が上位となっています。さらに「3年後」の経営課題について聞いたところ、こちらは「人材の強化」が1位となっています。どの企業も、育成を含めた人材施策にはかなり注力しようとしている事が分かります。
 
【出典】日本企業の経営課題2022調査結果速報/一般社団法人日本能率協会
 https://jma-news.com/wp-content/uploads/2022/12/20221212_-keieikadai_release.pdf

研修や訓練に関する人材育成課題

東京商工会議所「研修・教育訓練、人材育成に関するアンケート」(回答数:452社)では、同社の研修センターが実施した研修講座を受講した企業にさまざまなアンケートを実施しました。

「社員に対する研修・訓練の重要性に対する考え方」を聞いたところ「とても重要である」「まあまあ重要である」と回答した企業が、合計で99.2%にものぼっています。ただ、「社員の研修・教育訓練の実施に際しての課題」についての問いについては、

 

◎研修・教育訓練を行う時間的余裕がない(業務多忙等) …41.6%

◎研修・教育訓練を担当する人材が不足している…38.5%

◎研修・教育訓練に関するノウハウが不足している…34.5%

◎研修・教育訓練の方針や計画が無く、体系的に行われていない…30.5%


という結果になりました。多くの企業で、人的・時間的コストが割けないことや、ノウハウが不足しているというお悩みがあるようです。また、社内研修を実施していても体系的に行うことができないなどの課題があることが分かってきました。
 
【出典】研修・教育訓練、人材育成に関するアンケート/東京商工会議所
 https://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1032200

 

社内研修の組み立て方

 

ここで、社内研修の組み立て方について、一例をご紹介します。順を追って見ていきましょう。

①現在の人材育成課題を抽出する

まず、現在社内でどのような人材育成課題があるのかを洗い出します。また、中長期の経営計画などと照らし合わせ、今後どのような人材が必要なのかという人物像を策定します。

②ゴールを設定する

次に「何のために研修を実施するのか」を明確にします。研修のゴールを設定しましょう。例えば、アスリーブレインズの研修「IT初心者向けトレーニング(IT基礎コース)」では、「コンピュータとはどのようなものかを理解するために、コンピュータを構成するハードウェアおよびソフトウェアの分類とその機能、さらにコンピュータ内部の動作原理について習得します。」など、受講生がどのような状態になるかを具体的に設定しています。

③研修の概要を決める

次に、研修の概要です。具体的には、研修の手法(対面・eラーニング・OJT・OFF-JTなど)、対象者、講師、スケジュール、場所などから運営メンバーなど、研修を実施する上で必要な細かい部分を詰めていきます。

④研修内容を策定する

研修の内容を策定します。先に決めた目標を見据えながら、内容を作り込みます。具体的には、冒頭にアイスブレイクを入れ、まずは受講生をリラックスさせたり、講師との距離を縮めたりします。その後、基礎を座学で学び、グループワークなどの演習を挟みながら進めるのが一般的です。

⑤効果測定の方法を検討する

最後に、研修終了後の効果測定の方法を決めておきます。評価基準、誰が評価するのか、評価手法(テスト、行動観察など)、フィードバックの方法を検討します。ここをしっかり策定しておかなければ、研修を「実施すること」が目的になってしまい、人材育成には繋がりません。しっかりと目標を設定し、振り返りを行い、企業の貴重な経営資源である「ヒト」を育てましょう。

社内研修と社外研修のメリット・デメリット

 

そもそも、研修には大きく「社内研修」「社外研修」の二種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

社内研修

まずは、社内研修について見ていきましょう。

メリット

社内研修のメリットは、自社の研修目的に沿って自由に企画できる点です。また、企画から運営まで社員が担当するため、新たなコストをかける必要がありません。さらに、研修を組み立てる段階で自社の人材育成課題を把握することができ、研修だけでなく人材全般について担当者間で共通認識を持つことができます。

デメリット

最も大きなデメリットは、やはり担当者の負担です。昨今の人手不足もあり、「研修のみ」に人員を割くことができない企業が多いでしょう。他の業務も進めながら、研修を組み立てるのはかなりの労力がかかるだけでなく、研修内容は、常に最新の情報を網羅しておく必要があるため、毎年内容の刷新が必要となります。また、研修を担当する講師(社員)によって、教える内容や質にバラつきがあるというお悩みもよく聞かれます。

社外研修

次に、社外研修について見ていきましょう。

メリット

社外研修のメリットは、自社で企画することなく、研修を受けられるという点です。会社によっては、規定の研修だけでなく、企業ごとの人材育成課題に則ったオリジナルの研修を企画できるケースもあります。また、プロの講師による質の高い教育が受けられること、最新のスキルを身につけられるなど、多くのメリットがあります。研修によっては、社外の人材と合同で受講する場合もあり、参加すること自体が社員にとって刺激になります。

デメリット

やはり、外注費用がかかる点に注意が必要です。しかし、人手不足が叫ばれるなか「人材育成」は重要な経営課題となっています。あらかじめ、自社の人材育成がどの程度重視されているのか、そこにどの程度のコストをかけられるのかを把握し、コスト面も含めて計画しておく必要があるでしょう。

社内研修はどの程度実施されているか

実際に「社内研修」「社外研修」はどの程度実施されているのでしょうか。

先出の「研修・教育訓練、人材育成に関するアンケート(2022年)」では、「直近1年間に実施、または社員を派遣した(社員を受講させた)研修・教育訓練の種類」について、

【1】民間企業(研修会社等)が主催する研修講座やセミナー…54.4%
【2】経済団体や公的団体が主催する研修講座やセミナー…32.1%
【3】業界団体が主催する研修講座やセミナー…31.9%
【4】民間企業(研修会社等)が主催する通信教育…31.2%
【5】業務に関する資格の取得支援…30.1%
【6】社内での集合研修(講師:自社や親会社・関連会社等の社員)…27.9%
【7】社員の自己啓発への支援…25.2%
【8】行政(関連団体等を含む)が主催する研修講座やセミナー…22.3%
【9】社内での集合研修(講師:外部の専門家等)…20.1%/span>
【10】公共職業訓練機関が実施する在職者訓練…7.3%

という結果になりました。「社内での集合研修(講師:自社や親会社・関連会社等の社員)」つまり社内研修を実施したのは、実に27.9%と低い数値になっています。一方で「民間企業(研修会社等)が主催する研修講座やセミナー」つまり社外研修を利用した企業は半数を超えており、その他の選択肢のほとんども社外研修であることから、大半の企業が研修についてアウトソーシングしているという実態が見えてきました。

 
【参考】研修・教育訓練、人材育成に関するアンケート(集計結果)/東京商工会議所
 https://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1032200
アスリーブレインズが提供する研修の特徴

 

ここで、アスリーブレインズが提供している研修の特徴についてご紹介します。

特徴①現場に即した研修を開発

アスリーブレインズは、独立系SIerである株式会社ディ・アイ・システムの 100%グループ会社です。グループ内には現役の開発エンジニアが多数在籍しているため、現場に即した研修を開発・提供しています。さらに、研修と現場のギャップを常に把握し、内容をブラッシュアップし続けています。

特徴②エンジニア経験が豊富な講師が指導

エンジニアとしての経験が豊富な講師も、多数在籍しています。現場での経験談を盛り込んだ、分かりやすい講義に定評があります。理解が難しい部分については、実際の事例を交えて解説します。マニュアルを読むだけでは身につけることができない、現場の業務に直結するスキルを提供しています。

特徴③お客様に合わせたオーダーメイドの研修設計が得意

この記事を読まれている方は、「うまく研修を組み立てられない」など社内研修にお悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。
アスリーブレインズは、お客様の業界や個別の状況に合わせたオーダーメイドの研修(カスタマイズ研修)の設計が得意です。ご相談いただければ、現状の課題をヒアリングし、その解決に向けて研修のプロが一緒に内容を作り込んでいきます。

お客様の声

 

ここで、これまでにアスリーブレインズの研修を利用された企業の事例をご紹介します。


①株式会社ハイマックス様/一社向けカスタマイズ研修(AWS)
②シー・スリー・アイ株式会社様/新入社員研修オープン講座

株式会社ハイマックス様

まずは、金融・公共・流通分野などでソフトウェア受託開発を展開する、独立系SIer株式会社ハイマックス様の事例です。同社では、2020年からカスタマイズした「AWS実践研修」を導入していただいています。現在の従業員数は、連結で891名(2023年3月31日現在)です。

導入目的

社内でクラウドサービスを活用したインフラ構築についての知識やノウハウが不足していると感じられたため、まずは需要が高まっている「AWS」を扱える人材を早期育成しようと導入を決められました。

アスリーブレインズを選んだ理由

他部署で既にアスリーブレインズの研修が導入されており、「とても実践的な内容で、カリキュラムも要望に応じてカスタマイズできる」「受講者からも高評価」という感想を聞かれたそうです。座学だけでなく、実際に手を動かしながらものづくり体験ができる研修を求められていたため、当社を選んでいただいたとのことでした。

感想

担当者の方からは「学びたい内容に応じて研修をカスタマイズしていただけるところが、大きな魅力だと感じています。他社ではカリキュラムが固定されている研修がほとんどですが、アスリーブレインズさんでは私たちの要望をヒアリングした上で最適なカリキュラムを提案してもらえました。講師の方とも事前に認識を合わせておくことができるので、より確度が高い研修を実施できると思います。」という感想をいただきました。

シー・スリー・アイ株式会社様

次に、システムエンジニアリングサービスを中心に、自治体向けDXコンサルなどを展開するシー・スリー・アイ株式会社様の事例です。同社では、2020年から「新入社員研修オープン講座」を導入していただいています。現在の従業員数は、102名(2023年5月現在)です。

導入目的

以前は、内製で社内研修を実施されていましたが、研修内容が一貫しておらず、質と内容にばらつきがあることを課題に感じられていました。さらに、研修を担当していたエンジニアのリソースにも限界があったため、いったん、外部研修のサービスを利用されました。しかし、育成状況のフィードバックが無く、社員の成長が把握できなかったため、アスリーブレインズの研修を検討されました。

アスリーブレインズを選んだ理由

アスリーブレインズの研修は、カリキュラムが「開発系」「インフラ系」双方に対応している点と、研修の状況を日報やレポートでフィードバックしている点を評価していただきました。

感想

担当者の方からは「研修の最大の効果は、新入社員研修が飛躍的に拡充され、研修中のメンバーの様子や育成状況を把握できるようになったことです。また、日報システムを介して新入社員と育成担当者のコミュニケーションが活性化し、距離感が近くなったと感じます。経営的な観点では、研修中に離脱者を一人も出さず、プロジェクト先へ安定的に配属できているという点がSIerとしては大きなアドバンテージとなっています。これは、講師に人間味があり、受講生一人ひとりに真摯に向き合ってくださっているからだと感じています。」という感想をいただきました。

まとめ


いかがでしたか?アスリーブレインズは、自社の課題や目的に沿ってオリジナルで研修を作り込む「カスタマイズ研修」の設計が得意です。社内研修を実施していて、うまく研修が組み立てられないなどのお悩みをお持ちの方、ぜひ一度ご相談ください。

 

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